ゲーム情報誌「週刊ファミ通」の編集長を務めたGzブレインの浜村弘一社長が1月3日、2017年を振り返る形で、ニンテンドー3DSとNintendo Switchについて話しました。
携帯ゲーム機が売れなくなる時代になってきていますが、浜村氏はニンテンドー3DSの今後の展開について次のように述べています。
確かに売れ行きは落ちてきていますが、17年のゲームソフトの売り上げ年間ランキングでいえば、3DSのゲームソフトは多いですね。ニンテンドースイッチは、家庭用ゲーム機ですが、携帯ゲーム機の市場も取っています。
そうなると3DSの後継機がどうなるかでしょう。考えているとは思いますが、(低価格の携帯ゲーム機)ニンテンドー2DSも売れていますからね。今はニンテンドースイッチが、携帯ゲーム機と同じ遊ばれ方をしていますから、選択肢が広がっているんじゃないでしょうか。
ニンテンドー3DSの後継機について、任天堂はすでに考え始めているものの、2DSが売れていたり、Switchが携帯機として遊ぶことができるので、選択肢が広がっていると話しました。
なお、任天堂・君島達己社長はSwitchの次のゲーム機について「考え始めている」と朝日新聞に掲載されたインタビューで語っています。
これがSwitchのような据置型ゲーム機を指すのか、3DSのような携帯ゲーム機を指すのかは不明ですが、浜村氏が言うように次のことにすでに着手しているのは間違いないようです。
そして、Nintendo Switchがヒットした理由については次のように述べています。
――それにしてもニンテンドースイッチはなぜ、ここまで売れているのでしょうか。
海外を見ると良いと思います。米国のゲーム市場では、車で移動する文化なので、携帯ゲーム機が約10%のシェアしかないんです。そこにニンテンドースイッチが来て、持ち運びができ、皆で遊べるゲーム機という提案をして、ハマっているのだと思います。
実は任天堂は、ゲーム機を外に持ち出すことを前提で考えていましたよね。(2001年に発売した任天堂の家庭用ゲーム機)「ゲームキューブ」は、ゲーム機本体に取っ手が付いていました。それは外への持ち運び用だったわけで、そのころから外の遊びを提案していたわけです。任天堂は他のゲーム会社と時間の流れが違う気がします。
浜村氏は、「持ち運びができ、皆で遊べるゲーム機」というのが見事ハマったのがヒットした理由と分析しています。
こうして外に持ち出すことはゲームキューブの時代からすでに考えていたことのようです。
他、インタビュー全文は公式サイトからチェックしてみてください。
●ゲーム業界展望:3DSの後継機どうなる 「ファミ通」浜村弘一氏に聞く(3)
<関連リンク>
これまでのインタビューは下記から振り返ることができます。
●ゲーム業界展望:ニンテンドースイッチのヒットは予想以上 「ファミ通」浜村弘一氏に聞く(1)
●ゲーム業界展望:任天堂のスマホゲーム戦略 他社はまねできず 「ファミ通」浜村弘一氏に聞く(2)