スクウェア・エニックスがNintendo Switchのローンチタイトルとして発売した『いけにえと雪のセツナ』。
本作は、2016年2月18日にPS4・PS Vita発売されたものを移植したものになります。
なぜニンテンドースイッチのローンチタイトルとして発売することになったのか。
その理由がUnite Tokyo 2017 『いけにえと雪のセツナ』の開発の裏側を語るセッションで語られました。
このセッションに登壇したのは、開発会社Tokyo RPG Factoryのテクニカルディレクター 熊谷 宇祐氏、本作のプログラム開発などを手がけたジェムドロップスの代表取締役 スタジオディレクターの北尾 雄一郎氏、同じくジェムドロップスのプログラムディレクター 栗野 智行氏の3人です。
以下、ファミ通.comより。
気になったところだけまとめます。
ニンテンドースイッチ版『いけにえと雪のセツナ』は、2017年3月3日に世界同時発売にこぎ着けたが、これは本作がリージョンフリー展開できるため、日本語、英語、フランス語に対応したひとつのマスタービルドで済ませられたことが大きいと熊谷氏は語る。
開発にUnityを採用していたことから、ニンテンドースイッチ(開発時:NX)での動作もするといった話を聞いた開発チームが、新ハードに対してのノウハウを貯めることから移植作業がスタートしたとのこと。ただ、開発当初はNXの本体発売日から1ヵ月以内程度での発売を想定していたそうである。そうして開発が順調に進んでいった2016年の秋、ある程度の形ができたところで任天堂に事前提出をしたところ、Unityで開発を進めていた『いけにえと雪のセツナ』が、世界で初めて事前提出されたタイトルらしいとの情報が飛び込んできたと熊谷氏。その後、周りが急に慌ただしい状況となり、急遽Unityとの打ち合わせが行われることに。そこで、「本体と同時発売を目指してください」という流れになってしまい、そこからローンチタイトルとしての発売に方向転換。ちなみに、ハードと同発の場合は2016年内にマスターアップをしてほしいとの指示が任天堂よりあり、年の瀬も迫るところで急遽スケジュールの組み直しが発生したという苦労話も語られていた。
Unityとの打ち合わせにより、「本体と同時発売を目指してください」という流れになり、任天堂からは、同発であれば年内マスターアップをお願いされたとのこと。
開発当初はNXの本体発売日から1ヵ月以内程度での発売を想定ようですが、そういったことがありローンチでの発売に至ったようです。
続けて、栗野氏によるニンテンドースイッチ版の開発時における課題、Unity特有の仮題、Unity for Switchの仮題と対応事例が紹介されていった。本作は、携帯モード時は720p、TVモード時は1080pで画面処理を行っているため、ドックの抜き差しのタイミングでメインバッファサイズが変更され、メニュー画面の背景が崩れてしまう現象に遭遇。これを回避するために、タイムマネージャーのMaximum Allowed Timestepの値を小さくすることで回避したとのこと。
最後に北尾氏より、これらのさまざまな課題を乗り越えて発売にこぎ着けた『いけにえと雪のセツナ』の開発を終えての所感が語られることに。北尾氏は、本作がニンテンドースイッチ本体と同時発売できた理由として、何よりも「Unityを使用していたこと」が大きいポイントであったと、Unityの開発環境や汎用性の高さをアピール。「既出のマルチプラットフォームタイトルであったこと」、「通信や対戦要素がなかったこと」、「高負荷を必要とする作品ではなかったこと」など、複雑な処理や独自エンジンなどを使わず、比較的こなれている技術を用いて作り上げたタイトルだからこそといった理由があげられていった。また、とくに開発者たちが利用する掲示板“Nintendo Developer Potal”の存在も大きかったと述べていた。
出展:ファミ通.com
開発エンジンに「Unityを使用していたこと」が一番大きなポイントだったようです。
任天堂は、ニンテンドー3DS 、Wii U等のゲームを開発・配信することができる個人・法人向けのゲーム開発ポータルサイト「Nintendo Developer Portal」を運営しています。
これの存在も大きかったとのこと。
Nintendo Developer Portal内の掲示板を活用していたようです。
他、画像付きで様々なことが語れています。
興味のある方は、ぜひファミ通.comの記事を読んでみてください。